半透明の欲望

BLゲームの感想メインに徒然綴る。

大正メビウスライン 感想

面白かった~~~~~~!!!!!

 

重厚なストーリー!

萌えのカウンターパンチ!

フルボリュームのシナリオ!

 

こんなものを生み出した中条ローザさんにスライディング感謝土下座したいです。

 

どこぞのインタビューで「一体いつになったら終わるのかと思った」と語っていたそうですが、なんと文庫本9冊分あるらしいですよ!?

私なんて就職活動のかたわらでチマチマ進めたからフルコンに2カ月以上かかりました(時雨ルートコンプ直後に内定出ました。私の就活の思い出はメビライとともにあります)。

 

 

■ストーリー

 

時は大正末期。日本が軍事国家として世界と争わねばらならない、熾烈な時代。主人公・柊京一郎は帝国大学へ進学する為、帝都へと上京する。勉学に邁進し、郷里のためにひとがどの人物になると決意していた京一郎はしかし、己が持つ特別な力のために軍部―大日本帝国陸軍―に目を付けられることになる。

死んだ人間――資料が見えるようになったのは大病を患った幼少期、その時からずっと京一郎にとって恐怖の太陽でしかなかった死霊を、軍部は外国の脅威に対抗するための力として用いようとしていた。(公式サイトより)

 

lovedelivery.biz

 

きらびやかな文化がいろどる大正浪漫と、その影でうごめく死霊たち。「日本の明るい未来を信じた国民」と「血と泥にまみれた戦争の闇」を感じずにはいられませんでした。

フィクション作品であることは百も承知ですが、実在した固有名詞がこれでもかと登場するので、私はやっぱり過去の日本を重ねてしまいました。本当に世界観がしっかりしていて、この時代の社会情勢と、その中での日本の位置づけを反映していて。

 

脚本を担当された中条ローザ先生はもともと博識なんだろうと思いますが、これを書くにあたってかなり勉強されたんじゃないかと思います。

 

う~~ん、あっぱれというほかありません。

 

 

以下、ネタバレ満載です!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■京一郎

 

京一郎はザ・優等生。父と母の言うことをよく聞き、常に「正しさとは何か」を熟考するようなまっすぐな青年です。郷里と国のために人生をささげようという思いに少しも曇りがなくて、あ~この時代の優等生はこんな感じだったんだろうなと思いました。

 

だからてっきり洗脳されやすいタイプかと思ったんですが、物腰柔らかそうに見えて「絶対に譲れない一線」をしっかり持っている日本男児でした。なかなか強情でこだわりが強く、一本芯の通った好青年です。

なんつーか、クラスの女子に「彼氏じゃなくて結婚相手タイプ」とか言われちゃうタイプ。

 

ノブレスオブリージュっていう信念はあまり好きじゃないけどね。それはきっと私が現代人だからなのでしょう。

そもそもこの指針があるからこそ、京一郎は術式作戦に嫌悪感を抱いたのだと思います。死んでしまった者たち、いわば弱者を踏みにじることになるから。

千家ルートの彼はたぶんそれを忘れてしまった。「ノブレスオブリージュ」を説いた父親と縁を切っているのがその証拠です。

 

まぁ。優等生タイプとはいえ、彼もボブゲの主人公。「官能なんて興味ありませ~ん」みたいな顔しといてめっちゃエロいです。育ちがいいくせに夜になると乱れ狂うんですね。館林ルートでははじめてなのにお尻でイッてたし。エロ~~~。

あと喘ぎもめちゃくちゃエロかった……。ほんとに泣きながらセックスしてるみたいだった。あれどうやって発声してんだろ。

 

ところで私、主人公総受け作品をはじめてプレイしたんですよね。だから京一郎が常に受けてるのがどうにも新鮮でした。総受けだということを知らずに買ったので、最初にプレイした時雨ルートではてっきり京一郎が攻めだと思っていました。若干逆カプ起こして死にかけた()

 

 

■時雨

 

受けてほしかったキャラクターNo.1は時雨です。跳ねっ返りかと思ったらしっかり者で、一方で甘えん坊な一面もあって、と思ったら世話焼きで……くるくるいろんな表情を見せてくれる時雨が愛おしくて仕方なかったです。

サイダァ貢ぎたい。

 

化物と呼ばれ、疎まれ、自分など産まれてこなければよかったと己を呪った少年。それが時雨でした。ただ土砂に埋まった自分の仲間を救いたかっただけだったのに。彼に救われたはずの命は、彼の心を殺しました。自分のせいで家族が村八分にあって、時雨はどれだけ苦しんだでしょう。愛する者たちが、愛する者たちを排除して……。彼の心はどこに行くこともできなかったと思います。

だから彼は五本刀衆にたどり着いた。

 

私、ここまででももう涙でぐしょぐしょだったのです。でも彼の運命はもっとおぞましく歪なものでした。時雨がすべてを捨ててまで守った肉親は、五本刀によって全員殺されていたから。

 

時雨ははじめから八方塞がりだったのかと、私まで絶望の淵に立たされたようでした。

村にいても、家を出ても、五本刀に居場所を見出しても。どうしたって彼には血なまぐさい運命がつきまとった。じゃあ彼はどうすれば良かったの!?誰も死なない未来はなかったの!?なんて思ってしまいました。

「やっぱり俺は疫病神だったのかな」ってつぶやいた彼が痛々しくて涙が止まりませんでした。

 

あのね時雨って、まだかなり若いはずなんです。20代前半かな。たぶん私と同い年くらい。それで暗い過去を乗り越え、連綿と続いてきた五本刀の命運を任されているわけです。あ~もう、彼の肩にどれだけの重荷を載せたら気が済むんですか!!!(;_;)

 

だからこそ京一郎との愛がとても尊いものに見えました。時雨は閉鎖的なコミュニティで生きてきたので、京一郎と出会えて救われたんだと思います。外の世界の人間で、そしてこれ以上なく愛おしい京一郎だからこそ、彼は頭領としての仮面を脱ぎ捨てて甘えられるのです。

甘える時雨めちゃくちゃかわいかったですよね。京一郎と幸せになってね。

 

あ、そういえば余談ですが京都に行った折、伏見稲荷神社を訪れました。根の路にいるような錯覚を覚えられるので最高でした……。おすすめです。

 

 

■館林

 

寡黙ながら誰よりも情に厚い男、館林開。部下への思いが深すぎて腹を切って死ぬエンドもあり、その気高く誇り高き精神に心酔し続けてました。

(てかあのエンドびっくりしませんでした?ちゃんと皇后は死んだのに突然切腹BADに転落したので私までショック死しました。世界は幸せになったのに、館林と京一郎だけが愛を失った。つらい……)

 

まぁBADの話はおいといて。

館林GOODの何がいいって、軍部の上司・部下関係になるのがいいですよね!!千家ルートみたいに周囲から疎まれることもなく、まっとうな軍人としての上下関係。

軍人最高!!

 

このルートの2人は戦後も幸せな老後を過ごしそうな気がする。なんていうか、「幸せになりそう」感がすごい。千家見た後だとよりそう思う。エンドロール手前のキススチルが最高すぎてベッドでのたうっちゃった。

軍服最高!!

 

あとセックスシーンもマジで最高だった。初夜の弱った舘林がかわいくて可哀想でたまらなかった……。

とかいいつつちゃんと男になってたけどね。最初はヤメロって言ってるくせに途中から騎乗位京一郎を下からガンガン突く始末。あ~エロい。

 

私はワイン飲みながら鑑賞したので、酔っ払い同士どっか共鳴してたのも楽しかった一因かも。館林様ってめちゃくちゃアルコール強いですよね。いい酒もたくさん飲んで舌が肥えてそう。京一郎にお酒の指南とかしてあげてるのかなぁ……カワイイ~!!!

 

 

■館林隊のみなさん

 

みんな大好き館林隊。

ひとりひとりにドラマがありすぎてサブキャラと切り捨てるのがもったいないくらいでした。

 

 

▷伊勢兄弟

 

生れ落ちた瞬間から疎まれ、忌み子だと殺されかけ、名前を奪われ、そして薫は一度死に……。たった2人で慰め合いながら生きてきた双子。

 

彼らはどれだけ苦しんだんでしょう。特に、薫。死霊であるがゆえに、自分を助けてくれた館林に矛盾を抱かせてしまう。馨という最愛の兄を苦しませてしまう。自分は間違った存在なんじゃないかって、きっと自問を繰り返していたでしょう。

 

だから薫は死にました。館林GOODで薫が言った「僕は死んで真に生きる」という言葉が印象的で忘れられません。命を絶つことで、自身の生を全うする。裏を返せば、薫は死霊として存在している自分を「生きているもの」と思っていなかったわけです。京一郎が伊勢兄弟に蹂躙されるBADで彼は「ほら、身体なんて簡単」って言っていたけれど、そこに正しい死生観は反映されていませんでした。

(蛇足ですがあのエンドは最高でした。血と精液が混ざったピンク色を「はらわたの色に似ている」と形容すんの美しすぎて泣いた。)

 

生死の境を見失いながら、それでも彼らは生をまっとうしました。兄のこころと、弟のからだ。腐って崩れそうな互いを、かろうじて支え合って生きてきたのです。

 

だから彼らはきっとまた双子として生まれ変わり、睦まじく幸せな人生を送ります。私は信じてる。

 

 

▷雄真

 

彼に泣かされるとは思っていませんでした。

時雨ルートで光とともに消えていくシーンがあまりにも美しくて、画面の前で過呼吸になりました。ああ、思い出すだけで涙が……(泣)

 

雄真が五本刀衆から離れる原因となった事件、あれって皇后の仕業だったんですよね。ゆるすまじ皇后(でも皇后も好きです後述します)。

 

 

▷時任

 

灯子さん~~~~!!!大好きすぎます……。

わたしは強い女が大好きなので、夫を失っても気丈にふるまい、軍人として戦いに身を投じる彼女に惚れてしまいました。館林のBADで、魂のない夫の身体を召還したときの時任なんてもう…ッ。あの強靭な精神力、いったいどこで培ったんでしょう。彼女に育てられた子供の将来が楽しみです。

 

 

■千家

 

ネェ~~~もう無理(泣)

千家伊織という名前だけで涙が出る(泣)

 

たぶん私は千家伊織と出会うためにメビライを手に取ったのでしょう。感情が爆発した。これまで10年くらいオタクやってきて一番キャラ萌えしたといっても過言ではない。長髪キャラもドSキャラも別にそんなに好きじゃないのにね……。大好きすぎて無理(泣)

 

そもそも四ツ谷サイダー氏の人を馬鹿にしたような声が大好きなんですよ。エロすぎ。18禁の醍醐味ここにあり……。

 

さて。誰もが「魔王だ」「悪魔だ」と恐れる千家伊織。容姿端麗、眉目秀麗、頭脳明晰、完全無欠。そんなイメージでしょうか。ともかくラスボス感満載の登場でした。綺麗だけどだからこそ怖かったです最初は。

 

でも彼の生い立ちを知るにつれて次第に惹かれていきました。強く気高く美しい男が虐げられ苦しんでいるのが大好きなんですよね私。

 

あのね、きっと彼は術式作戦を扇動することでしか生き残ることができなかったのです。幼いころに呪詛体とされ、身体を引き裂かれるような苦しみに耐えて生きてきたわけですが、千家以外の呪詛体は全員気がくるって死んでいます。彼が生き残れたのは、きっと感情をも捨て去ったからでしょう。

 

彼はすべてを捨てて皇后に尽くしてきた。そう、全て。家族も、未来も、感情も。なにもかも。

 

たとえ皇后の思惑が「護国」でなく「エゴ」だと分かっても、彼は自分の道を天命だと信じるほか、生き残る術が残っていません。だってすべてを捨てた彼はもはや一本の道しか選べないから。

 

もちろん、彼の所業は到底許すことのできないものです。他ルートでは完全に悪役だし。千家ルートでも時雨を殺してるし(怒)

あと彼のやりかたは洗脳に似ています。京一郎を手中におさめようと血を交えてセックスし、苦しみを与えて自分しか見えないようにする。BGMもセックスシーンとは思えないまがまがしいものでした。

 

そうはいっても、彼がこれほどまでにたやすく人を殺して回れるのは、幼いころ親族が次々呪い殺されたからだと思っています。彼は死への恐怖を次第に失った。そして呪詛を受けながら自分が生きているのか死んでいるのかすら分からなくなっていった。

 

彼にとって死とは隣人なのです。

ああ、可哀想な伊織……。

 

さて、そんな二面性を持った彼にはGOODENDが存在しません。そらそうだろうよ。そもそも時雨が死んだ時点で千家ルートに救いなどないのです。

 

あるのはメリバエンドが4つ。一つずつ見ていきます。

 

END1

京一郎が千家の片腕となり、2人で術式作戦を遂行するエンド。私はこれが一番好きです。FDもこのルートの延長でしたね。

「落日の海に勝利の旗をあげる」と自嘲気味につぶやいた千家は、矛盾を抱えたまま進む自分たちを嘲ったに違いありません。

彼らはきっと救われません。行きつく先は必ず地獄です。日本が勝っても世界から悪鬼と憎まれ、負ければそれに加えて軍事裁判にかけられ惨い死を迎えるでしょう。

それでも2人、痛みと官能を「傷」を媒介にして分け合って、ひたすら前へ進んでいる。2人は幸せ……なのでしょう。たとえそれが一時のものであるとしても。

千家に完全なる幸せは絶対に訪れえないのですから。

 

END2

ごめん。途中まで心中エンドだと思っててごめん。千家が皇后を殺し、京一郎も死に、黄泉路で共闘するエンドです。

めちゃくちゃかっこよかった。このルートの最高ポイントは、千家が「京一郎の虜になった」と自分で認めるシーンです。皇后に向かって啖呵を切るシーンですね。

そも千家には仲間がいません。時雨には臣が、館林には館林隊がいたのに、千家には心を通わせる相手がいません。そもそも彼は家族を作れない、つまり「愛することを封じられた」人間なのです。けれどこのルートで彼は、明確に「京一郎を愛した」のです。「愛」だなんて、千家は死んでも口にしないでしょうけどね()

 

END3

千家が腕を切って死に、その腕を京一郎が付け替えて、千家の遺志を継ぐエンドです。これもかっこよかったな~。京一郎が立ち上がった時に千家のBGMが流れたのが良かった。千家は京一郎で、京一郎は千家。2人で一つなのです。

ところでこのシーン、神学校のオーガスト神父を思い出したオタクは多い気がします。崖から落ちて、助けようとする相手を巻き込むまいと、自ら腕を切って死ぬ。うつくしいですなぁ……。(臣の口調が移った)

 

END4

京一郎が死に、阿傍反魂術で生き返って、死霊として千家に飼われるエンドです。

京一郎は時々記憶をなくして残忍になります。薫と同じパターン。でも京一郎は自分の残虐性に気づいていないのか、あるいは気づいていながらそれを楽しんでいるのか、人を殺して遊んでいます。千家も「しょうがないなぁ」という感じ。どこがしょうがないねん。

それでもたぶん当人たちは幸せそうですから、もういいのです。千家ルートはこの心の痛みを楽しむものなのです。(洗脳済)

 

うん、こうしてみるとやっぱり千家ルートは「同体」がテーマだと思います。2人が一つに溶け合う、というエンドが多いので。

最高です。ありがとう千家伊織。千家伊織のために腐女子全員メビライをプレイしてほしい。

 

 

■ミサキ

 

謎めいた高等遊民。並外れた異能。彼ははじめからどこか不思議な存在でしたが、その正体は、京一郎の刀に宿った桃の木の精霊。かつてイザナギを救った神様でした。

 

桃色の柊がとてもきれいでしたね。ラストシーン、皇后に向かって祝詞を唱えるとき、2人が包まれていたあの柊。

 

柊も、桃も、鬼を払う。ふたりとも生来純粋な善だったんですね。千家とは大違いです。ミサキが神様であることも相まって、神々しい場面の多いルートだったように思います。

 

そういえばミサキルートは京一郎が腹切って感じてるのがちょっと面白かったです。自分が刀の鞘になることで何かの官能を感じ取ったんでしょうか。切腹とエロスが結びつく作品もなかなかあったもんじゃありませんよ()

 

 

■天司

 

ショタコンをも拾ってくれるのがメビライです。天司様って何歳だっけ?13歳?ともかく私が大好きなお年頃。声もかわいかったね。私のボイコレには彼の台詞がいっぱいですよ~~

 

さて、彼はちょっと人間離れしてる達観少年。あの年齢で母親に疑いの目を向け、国を憂う賢さには、あまたのショタを嗜んできたショタコンもビックリです。だてにすめらぎの血を継いでない。

 

でもそれにしたって酷すぎます。だって母親が蛇のあやかしで、兄にしか愛を注がず、父親のために国民を燃やし尽くしたんですよ。どんな毒親だよ。

 

天司も影宮くらい学がなければ苦しまずに済んだのでしょう。親がどれだけ非道でも、バカなら善悪の区別がつかないから。彼は賢く生まれてしまったが故に哀れな運命をたどるわけです。

 

彼に館林がいてよかったと思います。彼が唯一子供としてふるまえる相手ですから。

 

天司様に幸あれ。

 

 

■皇后

 

ああ、狂女……。

本作の黒幕は彼女でしたね。

 

でも私は皇后も結構好きです。あの禁上陛下へのすさまじい愛。どろどろになった天皇を、それでも彼女は抱きしめました。

実は私がメビライで一番気に入っているスチルは皇后が地獄へ渡るシーンのやつです。綺麗すぎ。なんなん皇后のくせに、、、。

 

ところでこれは余談なんですが、皇后と時任って明らかに対比されてませんか?どちらも子を持つ母であり、最愛の夫を亡くして、たった一人で世界と戦っている。どちらも、夫をこの世へ呼び戻すことに情熱を注いだ。

 

境遇も願いも全く同じである彼女たちは、それでもたどる運命を大きく分かちました。私も同じ女として、彼女たちに思いをはせずにはいられません。

 

彼女たちの違いは、誰が一番大切なのか、自分の生の重心をどこにおくかだったのだと思います。皇后の場合、何よりも大切にしていたのは自らのエゴイスティックな愛だった。一方で時任は、夫と子供だった……。のではないでしょうか。

 

正しく清らかなのは時任だと思います。でも私は、皇后を単なる悪として切り捨てることができません。ばけものになってしまった夫を、それでも心から愛し、彼とともにいるために地獄へと渡っていった彼女を。

 

この気味が悪いほどに美しい愛は、陰宮との淫靡な関係性の説明にもなります。皇后は影宮を「器」として、つまりは「天皇の身体となるもの」として見ていた。影宮を通して愛する天皇を見ていたわけです。本当に気持ち悪いけど、本当に美しい。

これだからボブゲはやめられないぜ。

 

 

■まとめ

 

千家伊織は宗教~~!!!!!

 

 

PS

ところで「メビウスライン」って結局なんだったんでしょう。

メビウスといえば、表と裏があいまいになるあの「メビウスの輪」。調べてみたら、「輪廻が陰陽の繰り返しである」ということを示しているそうです。祝詞の「陰陽円かにて」という一節が思い出されますね。

 

ここから推察するに。

 

たとえば、キャラクターそれぞれが自分の正義を持っていて、京一郎の善悪が次々に入れ替わること。

たとえば、人と人とが絡み合い、複雑な関係性をつくりだしていること。

 

この作品を通して、私たちは生きることと死ぬこと、そのなかで紡がれる善悪の糸について考えるのです。

天命に生き、そして死ぬ。プレイしてはじめて、私たちはこの言葉の重みをかみしめるのです。